よりもい第11話は確かに胸の締め付けられる場面が多いのですが、そのなかで一番わたしを揺さぶったのはこちらの言葉です。
結月「いいじゃないですか、友情じゃないですか!」
このとき、わたしの中に突風が吹きました。なんかすごいことが起こってしまって、そして、あまりのことにむちゃくちゃ笑いました。きっと泣くべき場面だと思うけど、そんなの知らん。
よりもいは全体よい作品とは思いますが、私が気に入っている場面は限られていて、この言葉とこの瞬間の結月さんの表情はそのお気に入りの一つとなっています。
11話以降で結月さんが口にする《友達》《友情》という言葉には、それを得たと確信できたことによって、もうじっとしていられないようなまっすぐな気持ちの高まりが込められています。大晦日のカメラを前にして、日向さんの深い心のひだを巡って報瀬さんもキマリさんもあのとき動いた、日向さんとしては止めるべき行動だったのだけど、横からいきなりそんなまっすぐな風が吹き付けてきて塞がれちゃう。日向さんの思い通りには進まなくて、あのときの結月さんは理屈ではない自然現象に近い動きだったと思われるのですが、そうした突風となった彼女のことを、ほんとうに好ましく思いました。
場が荒ぶっているとき、風はいつもと違うところへみんなを導きます。
第13話の「強くなりました?」発言は同じ風のもとに生まれているのですが、平時には報瀬さんが軽く抑えていたというのは前の記事で述べたとおりです。