疏水分線

ソガ/疏水太郎のブログです。

2024-01-01から1年間の記事一覧

小さきものたち

作家が道具的に手元へ描き置く絵。たとえば、わたしなら特定の絵柄を作ろうとするとき、眼の感じは、輪郭の具合は、といったん決めて描いておいて、以降の絵はそちらを参照しながら描くということがあります。複数の絵に対して、一定の要素を維持しながら描…

きみの色

赤のセロファンと緑のセロファンを重ねると茶色を作ることができる、この発見は小学生のわたしを大変よろこばせたのでした。 どういう授業だったかは忘れたのですが、B4くらいの黒い紙をくり抜いて、そこに色とりどりのセロファンを貼って、ステンドグラスみ…

つながる。

あごの線がなくなって首とつながるのは、絵を描いていればときどき起こることではありましたが、どうやら2021年の元旦以降の絵は突然この線がなくなり続けています。お正月になにかありましたか?たぶんたまたまそうなって、そのまま気に入ったんじゃないか…

アクションと名付け

小斬り、前歩き、大斬り。 2月ごろに描いたものです。左上はガードではないのか?と見えますが、小斬りのつもりでした。なんで斬りなのに武器を投げるのか、こういうことはよくあって、コントローラのボタンと紐づいたターミノロジーの面白さだと思っていま…

エンジン

飯塚さんとこで紹介されてた「てぃんくる☆ガーディアンズ」をぽちぽち進めています。クレジットを見たらClickteam Fusionというエンジンで動いてて、なんだろ、と調べてたのですが、Baba Is Youと同じエンジンでした。 2D、3Dくらいには分かれそうなものの、…

瞳の中の王国

ぐるぐる目の渦原さん / ぐるぐる目の渦原さん - 箕田海道 | サンデーうぇぶり www.sunday-webry.com 瞳の表象の存在論に触れるとき、ぐるぐる目に特別な地位を与える意識は注目しておきたく。 なんだろう。古典かつ今では常態としてぐるぐる目であることも…

描ける絵

そこに祭祀的な意味もないだろう、あまり素朴なかたちでもない、それなりの意匠をもつがしかし顔をちょっと描いてみたというだけの落描き。その歴史は意外に古いようですが、多くは現存していません。 (83)落書き(上)―役人の顔 - なぶんけんブログ (na…

ヴィネットとマクロフィリア

ダンジョン飯アニメ14話まで。第1期のOPはずっと見てられますね。静謐で。 ヴィネットってこれまで小さいものだと思ってたのですが、それが動きのあるポーズだったとして、音が聞えないのだと気づいた。ヴィネットのひとたちは小さいのではなく遠い。だから…

半島のアステリズム

トラペジウム見ました。 フィクションの悪いアイドルさんはお好きですか、と問われれば、まぁ、嗜む程度には。そうすると、光の者としての存在が古賀さんであって、なんと、タレントさんではなくそこにおられたのですね!と思いました。電話のむこうへ90度で…

対話についてのアンカー(7)

コンピュータと人間の間に対話があることと、コンピュータが条件分岐の機能を持つこととの関係は、それほど明らかではないようです。筋道を立てて考えてみたいと思います。 まず、人間がふだん何らかの条件に基づいて判断して行動を変えることと、コンピュー…

対話についてのアンカー (6)

このところ条件分岐のことを考えていましたが、条件が記述されること、選ぶ人がいること、分岐すること、この3つはそれぞれ独立していると言ってよいのかもしれません。このそれぞれについて、または幾つかを組み合わせた様子のなかに対話的な出来事を探して…

ゲームブックの記法について(4)行番号とパラグラフ

前回、構造化プログラミングという話が出てきたので、プログラミングとの比較でゲームブックの記法を際立たせてゆくこともできると思いました。 さて、ある時期、BASIC言語のプログラムとゲームブックのパラグラフ文に類似性を見ることはできたのですが、そ…

ゲームブックの記法について(3)もしも明日が

もしも明日が晴れであれば、遠くへ狩りにでかけよう。太古の人がそんな風に考えたかどうか知るすべはないのですが、もしも~だったら、という条件を想定することは、人にとってそこそこ昔から自然のことであったと想像されます。 条件と行動の組について、自…

対話についてのアンカー (5)

別の話を1つはさむつもりだったのですが、たまたま機会が巡ったので。機会というのは、ゲームブックにおけるコンピュータ以前・以後、とは?という吉田先生の話題で、最初の取り掛かりとしては《「フローチャートやパラグラフ選択」という形式自体がコンピ…

対話についてのアンカー (4)

これは会話型インタフェースにまつわるメモですが、同時に「対話」という言葉も採らなくてはならない状況について、そろそろ触れてゆく必要があります。論点が広く、それぞれに深められてもいないので、今はただアンカーを打っておくだけの部分が多くなりま…

対話についてのアンカー (3)

「対話」という言葉について確認しておくと、それはデジタルコンピュータの歴史において「ユーザとコンピュータのインタラクティブなやりとり全般」を指す比喩としても使われましたし、人間同士の対話に近いことを人間とコンピュータの間に実現する意味でも…

対話についてのアンカー (2)

Time Sharing System(TSS)についてアンカーした点を埋めてゆきたいと思います。 TSS前夜としては、そのアイデアを記したジョン・マッカーシーのメモ(1959年)が広く知られています。当時のデジタルコンピュータが実際どう使われていて、今後どう使えたらも…

対話についてのアンカー (1)

会話型インタフェースに関する通史をひとつ整理してみたら3時間ほどの話になったのですが、それでもそれぞれの項目が薄くはなってしまったので今後の取っ掛かりとなるアンカーを残しておきたいと思います。 そもそも人工物と会話するという観点の発生につい…