疏水分線

ソガ/疏水太郎のブログです。

森のなか

電子計算機と情報科学の歴史を追いかけていたらいろいろ面白くなってしまった、というのがまずあります。そこから他の興味についても見つめなおしてゆくとどうなるのかな、と。

それは、表現の変化だけだと思えるようなところに、なにか関係してやいないか。現代的な映像の切り貼りは、かつてスチルの連続体である物理的なフィルムを切り貼りしてたところから、電子的なノンリニア編集へと変わってきたものですが、この変化における電子計算機の関与は果たしてアナログメディアを単にデジタル化したというだけなのか。「情報」をかたちにして切り貼りする、という編集の感覚はアナログメディア上の表現の歴史にのみ連なるもので、電子計算機が生まれてから、映像音楽に関していえばノンリニア編集が実用化するまでの40年間は何も影響を及ぼさなかったのだろうか。

このことは一例ですけども、いろんな表現に対してそういう風なことを思い始めまして、きりがないなと思いつつも、まぁ面白いので付き合っているという次第です。

 

歴史を扱うことは難しくて、特異な話を見つけたとき針小棒大に採り上げてしまいそうで怖い、とか、ふたつのそうした話を組み合わせた日にはあさってのほうへ飛んで行ってしまうだろう、とかあるので、そろそろ及び腰になりつつもあります。

 

それでも今だいたいもやっと集まっている思いが、まぁ、20年分くらいじわじわと形を成しているところはありますので、電波的ながらいったん書きとめておこうかなぁと思っています。10年後くらいに見返したときにちゃんと笑える、そういう素敵な文章を。