オーディンスフィアの屋根裏部屋について。可愛いのでわりとよく知られた画面ですけども。
ここで、上ボタンで台に上ります、というのは何のことはない、普通のアクションですよね。台というのは高いものだし、画面端のヒントに書かれた「上ります」という言葉も上ボタンの操作をいざなっています。
では、上ボタンで椅子に座ります、はどうか。良いと思いませんか?
座るという言葉は下ボタンのアクションをいざないやしませんか?
だけどよく見てください。彼女(アリス)は小さいから、椅子に座るためには椅子へ上る必要があるのです。「座ります」というヒントで手がつい下ボタンを押しそうにもなる一瞬のとまどいが、彼女の身長とこの椅子の大きさのことを気づかせてくれるのでした。
では、下ボタンは何でしょうか。彼女は上ボタンで椅子に座ります。そして下ボタンで猫を放します。
そして、下ボタンで猫をだっこします。
上ボタンでのぼり、下ボタンは猫をだっこしたり本を拾い上げる。あとは左と右の移動だけ。
オーディンスフィアはベルトアクションですが、本編ステージから離れた屋根裏部屋でのアクションは限定され、ジャンプすらすることができません。しかし、この小さな部屋で、下ボタンは彼女の両手で抱えることのできる愛しいものたちのために、上ボタンは台に上り、椅子に上って、彼女の背丈を基準にした部屋のスケールのために捧げられています。十字キーが世界のスケールと愛しいものとを記述して、その基準点に彼女がいるのだということ、これこそがベルトアクションの精髄じゃなかろうか、なんてそう思えるくらいこのヒント文には魅了されます。
《↑で椅子に座ります ↓で猫を放します》
《↓で猫をだっこします》
十字キーってどうしてそんな可愛いことができるんだ!って思いませんかねこれ。