疏水分線

ソガ/疏水太郎のブログです。

よりもい第2話より、歌舞伎町ストライド オルタナティブ

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アニメ「宇宙よりも遠い場所」第2話で歌舞伎町を駆け回った3人と2人の軌跡を描いてみました。

あの夜、みんながどんな風に走ってたのかを、もっと考えていたかったのです。

それで、そうするためには矢印を描くことかなと思って、報瀬さんの「逃げて!」に始まる猛ダッシュをカット番号1として、全52カットの動きを矢印で追えるようにしました。

こうして全力で疾走して、さっと別れたりまた合流したりすることによって、普通の街がアトラクションみたいに見えてくるのは面白いですよね。いしづかあつこ監督はプリンス・オブ・ストライド オルタナティブのときもそんな楽しくて爽快な映像を作っておられたように思います。

 

さて、地図のほうはちょっと説明がいるかと思いますので、以下で見てゆきますね。

(地図はスワイプかクリックで大きく表示されます。)

【場所A】エロうま野菜と肉寿司 カンビーフ歌舞伎町店(作中では「エロうま!肉バル」)

 南極観測隊員親睦会の会場です。メンバーがお店の前へ出てきます(そして結月さんも初登場)。

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【場所B】無料情報館看板

 報瀬、キマリ、日向の3人が潜んでいる場所です。角から顔を出すと、場所Aの様子を窺うことができます。

 日向「昭和か!」

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【カット1】疾走開始!

 かなえさんと弓子さんに見つかって、報瀬さんの「逃げて!」の声で3人が走り始めます。

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【カット2】【場所C】TOHOシネマズ新宿のゴジラヘッド(作中では牛の怪物)

 弓子「コォラーーーッ!」

 ときどき吠えて煙を吐く東宝ビルのゴジラです。ゴジラはさすがにまずいので、別の怪物になってますね。

【カット3から5】疾走する3人。

 キマリ「日向ちゃんはやい」

 日向「いちおう短距離だったらな。別れたほうがいいんじゃないのか?」

 背景はループですが、【場所D】ラーメン王 のメニュー写真が見えるのでここに矢印を描きました。

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【カット6】【場所E】ラーメン・どうとんぼり神座(かむくら)

 かなえさんは普通ですが、弓子さんは日向さん同様陸上選手みたいな腕の振り。日向さんは速いが、弓子さんも速い、という絵がこの後も続きます。

 あと個人的な話で恐縮ですが、わたしは神座のラーメン大好きです。

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【カット7】

 報瀬「携帯で!」

 カット3から5と同じ場所です。ここから【場所F】の角へワープします。

【カット8,9】【場所F】喫茶室ルノアール前(作中ではルノワール

 ルートが別れる見せ場。

 日向さんが左へ、キマリさん、報瀬さんが直進です。

 続いてやって来る弓子さんが速いほう(日向さん)を追って左へ、かなえさんが直進するという見事な息の合いよう。喋りながら走る3人とは対照的に、声を掛け合うまでもなく二手に分かれる2人が格好いいですよ。

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【カット10から21】【場所G】思い出の抜け道

 報瀬さんが広い道を行こうとするのですが、キマリさんが気づいて思い出の抜け道へ報瀬さんを押し込みます(カット10)。チェイスでは欠かせない感じの物が多くて狭い路地です。

 キマリ「うん、ただ、楽しいなぁて」

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【カット22,23】【場所H】ゴールデン街・新宿遊歩道公園四季の道

 一帯はゴールデン街ですが、入口の手前で曲がって四季の道を走ってゆきます。

 日向さんが楽しそうな表情で疾走するのを見ることができる良いカットです。

 ちなみに、この緩やかにカーブした小道はかつて走っていた都電の線路跡。

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【カット24,25】キマリの青春

 キマリ「わたしの青春、動いてる気がする!」

 キマリさんと報瀬さんのふたりが、ぱっと二手に分かれる絵。ここからはキマリさんも独りになって、キマリの青春が動き始めます。挿入歌の「宇宙を見上げて」もちょうどサビに入るので震えますね。

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【カット26】キマリ疾走

  走るキマリさんの足元の絵です。これがどこなのかは判らなかったので、次との接続も考えて靖国通りに矢印を描いてみました。

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【カット27から29】【場所K】外呑みの美味小屋

 日向さんが居酒屋とまり木(作中では泊木)の角を曲がり、路地で外呑みしているお姉さんたちのほうを見ています。いったん看板に体当たりしてしまう勢いがよいですね。

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【カット30】【場所I】新宿大ガード東

 こちらの歩道橋は探したのですが、見つかりませんでした。後のカット33,34の風景からすると、ここになくてはならないのですが、多分、どこか別の場所にモデルとなった歩道橋があると思います。

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【カット31,32】【場所J】ロボットレストラン

  ロボットレストランの前を抜けて行く報瀬さんです。

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【カット33,34】歩道橋を走るキマリ

  ここで走ってるキマリさんが好きでして。ロングショットで撮られた疾走する彼女の姿は、この街で彼女だけが生きる喜びを知っていて、だから彼女は走っているんだ! というぐらいの出来事が起こっているように見えるのです。

 この歩道橋を探したくて歌舞伎町まで出かけたのですが、見つかりませんでした。西新宿側の新都心歩道橋かもとは思いましたが、周囲の絵や色が合わないし場所も遠いので採りません。

 しかし、歩道橋の背景は【場所I】新宿大ガード東から靖国通りのほうを見たときの風景ですので、矢印はここに置いています。

 見つからなかった時は残念でしたが、今はむしろ、実際にはありえない風景であることが特別に思えます。

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【カット35,36】日向ソーシャルステルス

  日向さんが外呑みしてるお姉さんに交じって弓子さんをやり過ごそうとする屈指の面白カットです。手を振ってくれる陽気なお姉さんたちもいい。

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【カット37,38】【場所L】新宿サブナード駐車場入庫口(作中では新宿サブマリン)

  報瀬さんの靴が脱げるのは、駐車場入庫口前の横断歩道です。

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【カット39から41】報瀬のバトン

 靴はキマリさんが拾って報瀬さんと合流します。

 まるでリレーで報瀬さんの落としたバトンをキマリさんが拾ったみたいな、キマリさんのフォローが輝く場面です。

 リレー形式のプリンス・オブ・ストライドでは走者交替(リレーション)のための合流がコミュニケーションの要点だったことが思い出されます。

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【カット42】謎のコンビニ

  コンビニ前を日向さんと弓子さんが駆けてゆくのですが、どこのコンビニなのか探し当てることができませんでした。

 ここではありませんが場所が余ってる靖国通りの上に矢印を置いておきました。

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【カット43から49】ラストラン

 パチスロ地帯を全員で駆けて行くラストランです。南から飛び出てきた日向さん(カット47、49)と西からやってきた報瀬さんキマリさん(カット48)が見事にごっつんこ。

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【カット50,51】【場所M】日本鮮魚甲殻類同好会(作中では日本甲殻魚介類同好会)

  ついにお縄です。お疲れ様でした。

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【カット52】

 その後の3人と2人は喫茶室ルノアールで話をすることになります。 

 

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歌舞伎町を駆け抜けた3人と2人の軌跡の紹介は以上となります。いわゆる聖地巡礼をした後に、Google ストリートビューで細かいところを詰めて作成しました。

照らし合わせてみると軌跡にはワープ箇所がありますが、作品上の描写は実際の位置関係に縛られる必要はないものと思います。それでもあえて、本記事では彼女たちが全力で走っている姿を作品外の角度からも感じられるようにしたかったので、矢印を引いて表現してみました。

矢印を引くなかでこれどこなのか判らないとしたカット26は、キマリさんの走る足元と流れる背景だけで、他よりも手がかりがずっと少なくなっています。ここから歩道橋(カット33、34)までのキマリさんは内なる言葉を伴っていて、彼女はロケハンで描かれたあの街から浮揚して、青春なるものへと迫っていたのかもしれません。最後の歩道橋に至っては先に述べたよう他の風景と成り立ちが異なっていて、そういうありえないみたいな場所へ届きそうな瞬間が、あの疾走のなかにあったのだと思います。

また、3人の軌跡を改めてなぞってみると、報瀬さんと報瀬さんについて来たふたりで3人一緒だったのが、走り出してからは1人別れ、また1人別れ、ついには3人バラバラになって、別れたひとたち(日向さん、キマリさん)はもうそれぞれ勝手に1人で笑顔になって走ってるの、本当いい絵だと思います。3人揃ったばかりの彼女たちだけど、いったん別れることで「わたしの青春」が加速してゆく。

 

ここまで読んでくださった方にとっても、あの素敵な夜の、報瀬さん、キマリさん、日向さん、そしてかなえさん、弓子さんの勇姿を振り返る一助となれば幸いです。

 

 (2018年4月15日 疏水太郎)

 

※本記事のカット番号は独自に振ったものです

※番号と絵を照合できるよう、アニメ作中の画面を引用させていただきました。

 なお引用に際しては、トリミングを行っております。

 引用されたアニメ作中の画面の著作権は、(C)YORIMOI PARTNERS 様にあります。